US Navy法の体脂肪推定はどう働くのか
首とウエストに巻いた巻き尺がなぜ体脂肪を予測できるのか、対数はどこから来たのか、正しい測り方、そしてこの方法が外す場面。
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US Navy法は、巻き尺だけで体脂肪を推定します。男性なら首、ウエスト、身長が必要です。女性ならヒップが加わります。
そもそも機能すること自体が少し意外です。なぜ機能するのか、そしてどこで機能しないのかを見ていきます。
式
HodgdonとBeckettによる1984年のNaval Health Research Center報告から、測定値はすべてインチです。
男性: 体脂肪率 = 86.010 × log₁₀(ウエスト − 首) − 70.041 × log₁₀(身長) + 36.76
女性: 体脂肪率 = 163.205 × log₁₀(ウエスト + ヒップ − 首) − 97.684 × log₁₀(身長) − 78.387
海軍が必要としたのは、誰でも、どこでも実施でき、費用がかからず壊れようのない器具で済む体組成のふるい分けでした。海軍の隊員を大規模に水中体重法で測り、さまざまな周囲径を記録し、どの組み合わせが水中体重法の結果を最もよく予測するかを回帰で探しました。
そこから出てきたのがこの式です。水中体重法に対しておよそ0.90の相関、典型的な誤差は3〜4パーセントポイントと報告されています。
なぜ首なのか
ここが多くの人を戸惑わせる部分であり、この式でいちばん巧妙な点でもあります。
首は体格の代理として働きます。首まわりは骨格の作りとも除脂肪組織全般とも相関し、脂肪が比較的つきにくい部位です。だからウエストから首を引くと、ウエスト周囲径だけでは混ざってしまう二つのこと——腹部にどれだけ脂肪があるか、そして全体としてどれだけ大きいか——を切り分けられます。
ウエスト100 cmは、身長195 cmのパワーリフターと身長160 cmで運動習慣のない成人とでは意味が違います。首を引くとその差が部分的に補正されるので、ウエストだけよりはるかによく予測できるのです。
これは、一見不具合に見えるふるまいの説明にもなります。ウエストより大きい首の値を入力すると、計算ツールは数字ではなく「結果なし」を返します。式はその差の常用対数をとりますが、0や負の数の対数は実数として存在しません。実際には首がウエストより太いというのは巻き尺の読み違いなので、拒否するほうが無意味な値を出すより役に立ちます。
なぜ対数なのか
関係が直線的でないからです。
ウエスト70 cmに5センチ足すことは、110 cmに5センチ足すことよりも、体組成の割合としてはるかに大きな変化を意味します。直線のモデルは両者を同じに扱い、範囲の両端で合わなくなります。
対数をとると、比例的な関係が直線的な関係に変わります。回帰がうまく当てはめられるのはまさにそこです。個々の係数——86.010、70.041、36.76——に生理学的な意味はありません。元の標本で水中体重法の測定値に対する誤差を最小にした数値、というだけです。
女性用の式が違う理由
ウエストにヒップを足して首を引き、係数も異なります。
脂肪の分布は平均として性別で違います。男性は内臓と腹部に、女性は腰と太ももにつきやすい。ウエストだけの式では、脂肪が下半身につく体型を系統的に低く読んでしまうので、それを捉えるためにヒップ周囲径が加えられています。
測定部位の定義も違い、ここでつまずく人が多くいます。
正しく測る
ここでは小さな誤差が効いてきます。ウエストの1センチは結果をおよそ1パーセントポイント動かすので、正確さの大半は測り方で決まります。
首。 のどぼとけのすぐ下で、前側がわずかに下がるように巻きます。力を入れたり首を曲げたりしないこと。肩は力を抜いて下げます。
ウエスト、男性。 へその高さで水平に。
ウエスト、女性。 胴のいちばん細い位置で、たいていはへそより上になります。
この非対称は元のプロトコルにあるもので、誤りではありません。二つの式はそのように測った値に当てはめられています。女性用の式に男性の部位を使えば、その式が一度も較正されていない数値を入れることになります。
ヒップ、女性。 臀部のいちばん広い位置で、一周にわたって水平に。
共通。 巻き尺は、ずれない程度に、しかし皮膚を圧迫しない程度に。ふつうに息を吐き終えたところで測り、息を止めたり押し出したりしないこと。各部位を3回測って中央値を使ってください。それだけでばらつきの大半が消えます。
毎回同じ時刻に、できれば起床後すぐに測ってください。ウエスト周囲径は、食事や水分によって一日のうちで実際に変わります。
外す場面
脚につく脂肪。 式は脚をまったく測りません。太ももを中心に脂肪がつく人は、巻き尺がそこに近づかないので実際より細く出ます。
厚い腹筋。 相当に鍛えている人は、脂肪ではなく筋肉でウエストが太いことがあります。巻き尺は両者を区別できないので、この方法は高めに出ます。
非常に絞れている人。 男性で体脂肪率およそ8パーセントを下回ると、最後の脂肪が落ちてもウエストと首の差があまり変わらなくなり、式の分解能が落ちます。
元の標本と異なる集団。 1980年代初頭の米海軍隊員に当てはめられたもので、比較的体力があり比較的若い集団です。そこから離れるほど性能は落ちます。
本当に得意なこと
追跡です。この方法が居場所を得るのはここです。
巻き尺は、皮下脂肪をつまむ操作にはない明確さを持ちます。つまむ深さを判断する必要も、圧迫の時間を計る必要も、測定者の技術を身につける必要もありません。自分のウエストを二度測ればほぼ同じ数字になりますが、二人に皮下脂肪厚を測ってもらえばそうはならないかもしれません。
その再現性のおかげで測定ごとのばらつきが小さく、本当の変化がはっきり見えます。絶対値に系統的な偏りがあっても、その偏りはほぼ一定です。だから3か月で22パーセントから19パーセントへ下がったという事実には意味があります。真の値が25と22だったとしてもです。
これはどの体組成の方法にも当てはまる実務上の助言です。ひとつ選び、毎回同じ条件で測り、桁ではなく向きに注目してください。
陸軍の基準ではない
はっきり書いておく価値があります。この二つは絶えず混同されるからです。米陸軍はもはや巻き尺に基づく体脂肪の方法をいっさい使っていません。陸軍指令2026-13が2026年7月に巻き尺の測定をウエスト身長比へ置き換えており、陸軍の体組成計算ツールは現行の基準を実装しています。
ここで説明した海軍の方法は、個人が使うための体脂肪の推定です。陸軍の評価ではありませんし、これまでもそうではありませんでした。
このページは英語の原文から翻訳したものです。式・出典・数値は同一です。文章が不自然な場合は、英語版が正となります。 英語の原文を見る